Coinmateは、多通貨の立替・割り勘・貯金管理を1つのアプリ内で完結させるUI/UXプロトタイプで、Saving Jar・Budget Jar・Group Payとレシートスキャン分割を核に、12週間の設計と6タスクのユーザビリティテストで全員完走を確認した。
- 12人インタビュー(18〜25歳)で「貯金忘れる」「海外で割り勘だるい」「支出追跡したい」
- 競合はMAE(Maybank)/Splitwise/Venmoを観察。多通貨弱い、課金壁、外部決済頼み、迷子UIが刺さった
- Jar(用途別の財布)で「貯める」と「使う」を分ける。Group Payでレシートから品目割り
- プロトタイプ6タスク。ドロップオフ0。誤タップは出た
結局さ、割り勘って会計より人間関係が詰む
割り勘の摩擦は、立替者の計算負担と送金アプリの不一致と未払い催促で増幅する。海外だと為替レート(通貨を交換する比率)と海外決済手数料(カード会社等が上乗せする費用)とクロスボーダー制限(国境越え送金の制約)が絡んで一気に面倒になる。
レジ前で一人ずつ払う。列が伸びる。後ろの人の視線が刺さる。
で、誰かがまとめて払う。優しい人が損する構図。これ、地味に効く。
「計算が面倒」より先に、「空気が気まずい」が来るんだよね。
あ、ここ日本の話も絡む。現場だとPayPayとかLINE Payとか楽天ペイとか、各自の“いつもの”がバラけるじゃん。海外行った瞬間にそれが無力化することもある。旅行先でアプリが使えないの、ほんと虚無。
ユーザーの声は3行で足りる、でも刺さり方が重い
CoinmateのターゲットはGen Zで、18〜25歳の12人インタビューから貯金の失念、海外割り勘の不便、支出の見える化ニーズが抽出された。これは「機能が欲しい」じゃなくて「生活が散らかってる」って話に近い。
貯金って、意思の問題に見えるけど、通知がなかったら普通に忘れる。人間だもの。うちの母親みたいなこと言うけど、ほんとそう。
支出の追跡も同じ。家計簿アプリを開く気力がない日がある。あるよ。眠いし。
海外の割り勘は、もう言わない。通貨変換が入った瞬間に頭が停止する。止まる。マジで。
競合の穴はわりと分かりやすい、だからこそ埋め方が勝負
競合比較ではMAE(Maybank)・Splitwise・Venmoを参照し、通貨両替の非対応、高度機能の課金、決済が別アプリ依存、ナビゲーションの分かりにくさが課題として整理された。Coinmateは「多通貨+グループ財布+レシート割り勘」を同一体験に束ねる方向へ寄せた。
Splitwiseは“記録”が強い。けど、支払いは別世界になりがち。Venmoは文化圏が違うと詰む。MAEは銀行アプリの文脈が強くて、旅行グループの温度感とズレる時がある。
ここ、妙な話なんだけど。
UIが優しいだけだと、結局使われない。友だちのグループって、アプリを入れるハードルが高い。1人が熱量あっても、他が「え、また新しいの?」って顔する。あの顔。知ってる?
「新機能」じゃなくて、「入れる理由」を一発で作れないと負ける。
Jarって何者、って話をちゃんとする
Saving Jarは共有の貯金箱で、Budget Jarは共有の支出用口座として分離され、用途別に残高と履歴を切り分けられる。Jar(目的別に分けた資金の箱)というメンタルモデルで、個人口座の残高を汚さずグループ会計を運用する設計になる。
Saving Jarは「貯める」。ゴール設定。通貨も選ぶ。グループ旅行、プレゼント、でかい計画。
お金を入れたら、基本は動かさない。ゴール達成まで“触らない前提”。ここが効く。勝手に崩れない。
で、達成したらBudget Jarに変換。ここで一気に「使う」に切り替える。気持ちがね、切り替わるんだよ。財布の引き出しを変える感覚。
ただ、ワイヤー段階で「Saving JarとBudget Jarが分からん」って声が出た。正直、出るよね。名前似てるし。ここはラベルと説明文と色の役割が重い。
Group Payはレシート起点、割り勘の“計算”をアプリに捨てる
Group PayはBudget Jar内の割り勘機能で、レシートをスキャンして品目ごとに人を割り当て、合計を自動計算し、支払い依頼とリマインドまで行う設計である。レシートスキャン(紙の明細を読み取りデータ化する処理)と品目アサイン(誰が何を頼んだかの割当)が体験の中心になる。
「誰が何食べたか」って、地味に揉める。あとで記憶が改ざんされる。人間ってそう。
レシートを撮る。品目をタップ。人を選ぶ。終わり。理想はこれ。
リマインドも、言い方が全部。きつい通知だと空気が死ぬ。柔らかいと舐められる。ここ、デザインの腕が出る。
催促を「攻撃」にしない。仕組みで淡々と回す。これが大人。
プロトタイプ検証は6タスク、完走は良いけど誤タップは見逃すな
ユーザビリティテストは6つのプロトタイプタスクで構成され、全参加者が全タスクをドロップオフなしで完了した一方、クリック可能でない要素への選択が発生し誤タップ率が上がった。完走は理解度の指標で、誤タップはアフォーダンス(押せそう感)の負債として残る。
タスクはこの流れ。
- ホームから通貨交換へ行って実行
- Saving Jarを作って友だち招待
- Saving Jarに入金
- 一定額後にBudget Jarへ変換
- Budget JarでGroup PayのScan QRを使って支払い
- 割り勘の人割り当て
詰まった人がいないのは良い。気持ちは分かる。
でも誤タップ。これ、放置すると地獄。プロトタイプだと「押せないのかよ」って笑って終わるけど、本番だと離脱になる。
Figmaのプロトタイプあるある。見た目だけ完成して、クリック領域が嘘つくやつ。疲れる。
スクショ用の自分チェックリスト、これだけは外すな
ポイント: Coinmateみたいな「グループ会計+多通貨」系を作るなら、Jarの概念・為替・割り勘の3点をテスト設計に埋め込み、誤タップと用語混同を最優先で潰す。
- Jarの違いが1秒で分かる? Saving JarとBudget Jarの説明文が、ホームで見える?
- 変換レートの表示は誤解を生まない? 手数料・適用レート・更新タイミングの表現が一貫してる?
- 通貨の単位が常に見える? 金額だけ出して通貨記号が消える画面、ない?
- レシートスキャン後の修正導線ある? 読み取りミスの手直し、3タップ以内?
- 品目アサインが揉めない? 1品を複数人に割る、端数処理、割引の扱いが想定されてる?
- リマインドの文面は空気を壊さない? 強すぎない、弱すぎない。通知の頻度も。
- 誤タップが出た場所を記録した? アフォーダンスの誤解点をスクショで残してる?
- 決済が別アプリに飛ぶ瞬間を把握した? そこが“体験の切れ目”。文言でケアした?
眠いテンションで作ると、この辺が抜ける。抜けるんだよ。ほんとに。
リスクは甘く見ない、グループのお金は燃えやすい
グループ会計アプリの主要リスクは、誤送金・誤配分、為替表示の誤解、プライバシー漏えい、不正利用で、UI文言・権限設計・監査ログ(操作履歴)で抑え込む設計が必要になる。金融領域に寄るため、誤認を誘う表現は避けるべきだ。
日本でやるなら、個人情報保護法とか、資金移動の扱いとか、そういう話に当たる可能性がある。実装段階で法務と相談コース。
今はUI/UXの話でも、いつか刺さるやつ。先に気づいた方が楽。
| リスク | 起きやすさ | 影響 | 早期サイン | 対策の方向 |
|---|---|---|---|---|
| レシート読取ミスで誤配分 | 中 | 高 | 修正タップが連発、同じ品目が重複 | 手動修正導線、確認画面、品目の重複検知 |
| 為替表示の誤解で不信感 | 中 | 中 | 「思った金額と違う」問い合わせ | 適用レートの注記、通貨記号の常時表示、手数料の見せ方統一 |
| 未払いが放置され関係悪化 | 高 | 中 | リマインド未読、グループ内で沈黙 | 柔らかい催促文面、期限設定、段階的通知、可視化 |
| 誤タップ誘発で操作ストレス | 高 | 低 | 押せない要素を連打、戻る操作が増える | クリック可能表現の統一、タップ領域、ハイライト、プロトタイプ精度 |
| プライバシー設定の不足 | 中 | 高 | 履歴が誰に見えるか質問が増える | 権限レベル設計、公開範囲の明示、監査ログ |
作り手の学びは地味なとこに出る、Figmaもボタンも
UI/UX制作では、ユーザーテスト(実ユーザーで検証する評価)とディテール調整(余白・ボタンサイズ等)が成果を左右し、Figmaのような新ツール導入は操作学習コストを伴う。設計の正しさは、調査と反復でしか担保できない。
ボタンのサイズ。間隔。フォント。全部、面倒。
でもそこが体験の骨になる。骨。骨が歪むと全部痛い。
Figmaは慣れるまで迷子になる。ショートカット忘れる。レイヤー迷宮。あるある。
ここで急に別の話。
日本の学生案件だと、発表が近づくと「見た目を盛る」方向に逃げがち。マスコット増やすとか。気持ちは分かるけど、誤タップを放置したまま可愛くしても、ユーザーは帰ってこない。
FAQ 直答だけ置いとく、寝る前に読めるやつ
ポイント: ここは直答。変に情緒を入れない。
Q. Coinmateの核になる機能は何?
Coinmateの核はSaving Jar・Budget Jar・Group Payで、目的別に資金を分け、多通貨管理とレシートスキャン割り勘を同じ流れで扱う設計です。
Q. ユーザー調査はどの規模でやった?
18〜25歳の12人インタビューで課題を抽出し、プロトタイプは6タスクのユーザビリティテストで全参加者が完走しました。
Q. テストで出た弱点は?
クリックできない要素を押してしまう誤タップが出たため、アフォーダンス表現とタップ領域の設計を詰める必要があります。
最後の一言: 気まずさを人に背負わせない設計は、だいたい強い。
