最近よく聞かれるのが、「うちみたいな小さい会社でもAIって使ったほうがいいの?」っていう質問。ニュースとか見てると、AIが世界を変える!みたいな話ばっかりで、正直、ちょっと焦るよね。でも、何から手をつけていいかサッパリわからない…みたいな。うん、めっちゃわかる。
で、そういう時に出てくるのが「AIコンサル」っていう選択肢。なんかすごそうだけど、胡散臭さもちょっとある(笑)。正直、これって本当に中小企業にとって意味あるの?って思うじゃん。今日はその辺、僕が考えてることをちょっと整理してみようかなって。誰かに話すっていうより、自分のためのメモに近い感じだけど。
先に言うと、結論はこう。
AIコンサルは、ちゃんと使えば中小企業にとってマジで武器になります。でも、大事なのは「ちゃんと使えば」ってとこと、「誰でも彼でも」必要ってわけじゃないってこと。ただの流行りに乗っかって「AI導入したいんです!」って相談しても、だいたい失敗する。そうじゃなくて、自分の会社の「一番しんどい部分」を解決するための道具としてAIを捉えられるかどうかが、たぶん一番の分かれ道なんだと思う。
でもさ、本当にそんなにすごいの?っていうデータの話
こういう話すると「また景気の良い数字ばっかり並べて…」って思われるかもしれないけど、一応、世界の大手コンサル会社が出してるデータは無視できないから、ちょっとだけ見てみよう。まあ、話半分で聞くくらいがちょうどいいかも。
- まず、マッキンゼーのレポート。AIをうまく業務に組み込んだ会社は、利益率が最大で39%も上がる可能性があるって。39%って、すごくない?もちろんこれは「最大で」だから、みんながこうなるわけじゃないけど、ポテンシャルは感じるよね。
- あと、デロイトの調査だと、AIソリューションで運用コストを最大30%削減できるらしい。これ、要は毎日のルーチンワーク、例えば在庫確認とか、請求書の処理とか、そういうのを自動化するだけで、人件費とか時間をめちゃくちゃ節約できるってこと。地味だけど、ボディブローみたいに効いてくるやつ。
- PwCのレポートでは、もう70%の企業が何らかの形でAIを導入し始めてるって。これ、結構衝撃じゃない?「うちには関係ない」って思ってると、気づいたら周回遅れになってる…みたいな未来が来るかもしれない。
- ガートナーの予測だと、2025年までには顧客とのやりとりの85%がAI(チャットボットとか)によって処理されるようになるって。これ、つまり「お店の問い合わせ対応」みたいなのが、ほぼ自動化される世界線。お客さんを待たせないって、すごい大事だからね。
…とまあ、キラキラした数字が並んでるわけ。でもね、ここで一つ大事なツッコミがあって。日本だと、実はちょっと話が違うんだよ。例えば経済産業省が出してるレポートとか見ると、AIを導入してるのはまだ大企業が中心で、多くの中小企業は「何から手をつければいいか分からない」「導入コストが心配」「そもそもデータがない」っていうのが正直なところ。だから、海外の成功事例を鵜呑みにしないで、日本のリアルな状況も踏まえて考えるのが大事。焦る必要はないけど、準備はしておきたい、みたいな立ち位置かな。
じゃあ、具体的にどうすんの?って話
「よし、AIだ!」ってなる前に、まずやってほしいことがある。それは、コンサルに電話する前に、自分の会社の状況を冷静に見つめ直すこと。いきなり外部に丸投げは絶対ダメ。
最初のステップは、「AIを入れたい」じゃなくて、「うちの会社のここが一番しんどい」を見つけること。例えば、
- 毎日、在庫の数を数えるのがマジで面倒くさい。
- お客さんからの「営業時間は?」「駐車場は?」みたいな同じ質問に答えるだけで、一日のかなりの時間を使ってる。
- どの商品が売れるか、いつも勘で仕入れて、結構外す。
こういう「具体的な困りごと」をまず書き出す。AIっていうのは、魔法の杖じゃなくて、こういう課題を解決するための「超優秀なドライバー」とか「レンチ」みたいな道具だからね。
で、その課題が見えてきたら、初めて「この課題を解決できるAIツールってあるのかな?」って調べ始める。もしかしたら、立派なAIコンサルを雇わなくても、月数千円で使えるSaaSツールとかで解決しちゃうかもしれない。その見極めがすごく大事。
その上で、「これは自力じゃ無理そうだ…」「複数の業務にまたがる複雑な問題だ…」ってなったら、そこで初めてAIコンサルの出番。この順番を間違えると、無駄にお金だけがかかっちゃう。
自分でやる(DIY) vs AIコンサルに頼む
ここで、どっちがいいの?ってなると思うから、ちょっと比較表を作ってみた。あくまで僕の主観だけど。
| 比較項目 | 自力で頑張る(DIY) | AIコンサルに頼む |
|---|---|---|
| コスト | 最初は安い。でも、自分の時間という名の見えないコストがめっちゃかかる。学習コストもね。 | 正直、安くはない。初期投資は数十万~数百万かかることも。でも、時間を金で買う感覚。 |
| スピード | 遅い。ツール選びから使い方を覚えるまで、全部自分でやるから、数ヶ月かかることもザラ。 | 速い。専門家が最短ルートを示してくれるから、プロジェクトの開始から実装までがスムーズ。 |
| 専門知識 | ゼロから勉強する必要がある。楽しいけど、本業がおろそかになる危険も。 | 餅は餅屋。最新の技術や他の会社の成功事例・失敗事例を知ってるのが強み。 |
| リスク | 「ツール選びで挫折」「設定が複雑で断念」みたいに、沼にハマる可能性(笑)。結果、何も変わらないことも。 | 「コンサル選びの失敗」が最大のリスク。自社のことを理解してくれない業者だと悲惨なことに。 |
| おすすめな人 | 時間があって、テクノロジーを学ぶのが好きな人。課題が比較的シンプルで明確な場合。 | 本業が忙しすぎる人。解決したい課題が複雑で、どこから手をつけていいか分からない場合。 |
で、うまくいくと、どんな良いことがあるわけ?
もし、良いコンサルと組んで、ちゃんとAIを導入できたら、具体的にビジネスはどう変わるのか。元の記事にもあったけど、僕なりにもう少し噛み砕いてみると…
面倒な作業から解放される
これが一番わかりやすいメリットかな。さっきも言ったけど、問い合わせ対応とか、データ入力とか、そういう単純作業。例えば、AIチャットボットをウェブサイトに置くだけで、お客さんからの「あれ、在庫ありますか?」みたいな定型質問に24時間365日、自動で答えてくれる。それだけでも、スタッフはもっと大事な仕事、例えば、もっと丁寧な接客とか、新しい商品の企画とかに時間を使えるようになるよね。
「勘」だけじゃなくて「データ」で戦えるようになる
中小企業の強みって、社長の「勘と経験」だったりする。それはすごく大事。でも、そこに「データ」っていうもう一つの武器が加わったら、もっと強くなると思わない?例えば、過去の売上データと天気予報のデータをAIに分析させて、「明日は雨で気温が低いから、たぶんAセットよりBセットの方が売れるよ」みたいな予測分析ができるようになる。仕入れのロスが減るし、チャンスを逃すことも少なくなる。
お客さん一人ひとりに合わせた対応ができる
「パーソナライズ」ってやつだね。大企業がやってるみたいな「あなたへのおすすめ商品」とか、そういうのが中小企業でもできるようになる。例えば、ECサイトでAIを使えば、お客さんの過去の購入履歴とか、サイト内での行動を分析して、その人が本当に興味ありそうな商品をトップページに表示したりできる。ただの「いらっしゃいませ」じゃなくて、「〇〇さん、この前買ってくれたあのコーヒーに合うクッキーが入荷しましたよ」って言えるようになる感じ。これは嬉しいよね。
ビジネスが大きくなっても、てんやわんやにならない
会社が成長して、お客さんや注文が2倍、3倍になった時が一番大変。人手が足りなくて、サービス品質が落ちたり、ミスが増えたり…。でも、業務の一部がAIで自動化されていれば、注文が増えてもシステムがスムーズに処理してくれる。人が増えなくても、ビジネスの規模を大きくできる。これが「スケーラビリティ」ってやつで、成長痛を和らげる薬みたいなもんだね。
でも、良い話ばかりじゃない。よくある失敗パターン
ここまで良いことばっかり言ってきたけど、もちろんリスクもある。というか、失敗してるケースも結構聞く。特にありがちなのがこの3つ。
- AIを「魔法の杖」だと勘違いしてるケース。
「とりあえずAIを入れれば、うちの赤字も何とかなるはず!」みたいな。これは絶対無理。ビジネスモデルそのものに問題があったり、商品に魅力がなかったりしたら、どんなにすごいAIを入れても売上は上がらない。AIはあくまで業務効率化のツール。事業の根本的な問題は解決してくれない。 - 「データ?何それ美味しいの?」状態のケース。
AI、特に機械学習とかって、元になる「データ」がないと何もできないんだよね。料理と一緒で、新鮮な食材(きれいなデータ)がないと、美味しい料理(役立つ分析結果)は作れない。「ゴミを入れたら、ゴミしか出てこない(Garbage in, garbage out)」ってやつ。日々の売上とか顧客情報とか、そういうのをちゃんと記録してないと、AIコンサルを雇っても「まずデータ貯めるところから始めましょうか…」で1年終わっちゃう、みたいなことになる。 - コンサル選びを間違えるケース。
これが一番怖いかも。やたら専門用語を並べてきたり、自社の製品やサービスをとにかく売り込もうとしてきたりするコンサルは要注意。本当に良いコンサルは、まずこちらのビジネスの話をじっくり聞いてくれる。「あなたの会社の課題は何ですか?」から入ってくれる人じゃないと、信頼できない。実績とか、自社と同じくらいの規模の会社の支援経験があるかとか、ちゃんと見極めないとね。
まとめというか、最後に思うこと
結局、AIもAIコンサルも、ただのツールなんだよね。それ自体が良いとか悪いとかじゃなくて、使い手次第。一番大事なのは、経営者自身が「自分たちのビジネスをどうしたいのか」「そのために、どこに一番ボトルネックがあるのか」をちゃんと理解してることだと思う。
だから、もし今「AI、どうしようかな」って悩んでるなら、まずはAIの専門書を読むんじゃなくて、自分の会社の業務フローとか、お客さんの声とか、そういうのをじっくり見つめ直す時間を作るのが、一番の近道なんじゃないかな。個人的にはそう思う。
あなたのビジネスで、今一番「これ、何とかならないかな…」って思ってる作業、何ですか?
在庫管理? 顧客対応? それとも集客? もしよかったら、コメントで教えてもらえると嬉しいです。
