今日のテーマ:構造化データ
構造化データ...。要するに、検索エンジンに「このページのこの部分は、こういう意味ですよ」と教えるためのもの、という理解。 人間が見れば、これがパンくずで、これが著者名だってわかるけど、機械にはただのテキスト。それをちゃんと伝えてあげる。ただそれだけ。
でも、それがSEOに「間接的に」効く、らしい。 直接的なランキング要因じゃない。 ここ、大事。リッチリザルトが出てクリック率が上がるとか、そういう話。 魔法じゃない。
何のためにやるのか?
結局は、Googleとのコミュニケーション。Googleのミッションは「世界中の情報を整理する」こと。 こちらが整理して渡してあげれば、Googleも仕事がしやすい。Win-Win...なのかな。
結果として、検索結果に星評価とかFAQとかが表示される「リッチリザルト」。 これが一番わかりやすいメリット。目立つから、クリックされやすくなる。 それだけ。でも、その「だけ」が大きい。
あとは、セマンティックWebとか...そういう大きな話にも繋がるらしい。 コンテンツの意味をちゃんとマシンに伝える、ということ。
どうやって実装する? - 記述形式の話
いくつか書き方がある。Microdata、RDFa、JSON-LD...。 でも、今はもうJSON-LD一択でいいと思う。Googleが推奨してるし。
HTMLの中に、`
| 形式 | 個人的な感想 |
|---|---|
| JSON-LD | これが本命。Googleも推奨してる。 HTMLと分離して書けるから、後から追加したり修正したりがすごく楽。 |
| Microdata | HTMLタグに直接`itemscope`とか`itemprop`とか書き込むやつ。うーん、既存のHTMLを汚す感じがして、ちょっと...。管理が面倒になりそう。 |
| RDFa | これもHTMLに直接書き込む系。Microdataよりさらに複雑な印象。正直、積極的に選ぶ理由はないかな。 |
ボキャブラリー...つまり「語彙」の話
どの形式で書くにしても、「何を」「どう呼ぶか」のルールが必要。そのルールの集まりが「ボキャブラリー」。 今はもう、これも「schema.org」を使っとけば間違いない。 GoogleとかMicrosoftとか、大手検索エンジンが共同でやってるから。
例えば、「この記事」は`Article`、「パンくずリスト」は`BreadcrumbList`、「よくある質問」は`FAQPage`って決まってる。 このルールに沿って記述する。
この`schema.org`、結構細かくて、例えば「組織 (Organization)」でも、そのサブタイプとして「法人 (Corporation)」とか「弁護士 (Attorney)」とか、色々ある。 自分のサイトのコンテンツに一番近いものを選ぶのが大事。
具体的な実装ステップ
ざっくりした流れはこんな感じか。
- どの構造化データを使うか決める。
自分のページに合うものをGoogleの検索ギャラリーとかで探す。 FAQなのか、商品情報なのか、レシピなのか...。
- JSON-LDのコードを書く。
Googleのドキュメントにサンプルコードがあるから、それを元にカスタマイズするのが早い。 必須プロパティと推奨プロパティがあるので、そこは注意。
- テストする。
これが一番重要。リッチリザルトテストツールで必ず確認。 一文字でも間違ってると動かない。ここでエラーが出たら、地道に修正する。
- サイトに設置して、Search Consoleで監視。
公開したら終わりじゃない。Search Consoleの拡張レポートでエラーが出てないか定期的に見る。 Googleが仕様を変えたりして、急にエラーになることもあるから。
注意点とか、ハマりそうなところ
いくつか気をつけることがある。
- ページに表示されてない内容は書けない。
これは基本。ユーザーに見えない情報を、検索エンジンにだけ教えるのはダメ。
- エラーはちゃんと直す。
Search Consoleから「解析不能な構造化データ」ってメールが来たら、すぐ対応する。 大抵は単純な記述ミス。 括弧が足りないとか、カンマがないとか。
- 動的生成は少し注意が必要。
JavaScriptで動的に構造化データを生成することもできる。 GTM(Googleタグマネージャ)とかで。でも、Googleによると、特に商品情報とかは、JavaScript生成だとクロールの頻度が落ちたり、信頼性が下がったりする可能性があるらしい。 できればサーバーサイドでHTMLに直接埋め込むのが確実か。
まとめ…というか、所感
構造化データは、すぐに順位が上がるような特効薬じゃない。 でも、ちゃんとやれば、検索結果で目立ってクリック率を改善できる可能性がある。 手間はかかるけど、やる価値はある。特に、競合がまだやってないならチャンスかも。
大事なのは、ユーザーのための情報を、検索エンジンにもわかる言葉で丁寧に伝えること。ただそれだけ。まずはパンくずリストとか、簡単なものから試してみるのが良さそう。
さて、最初に実装してみるなら、どれがいいだろうか。FAQページか、それともパンくずか…。サイトの種類にもよるな。
