いきなり結論だけど、大事なのは「お掃除」だったりする
最近、サイトの内部リンクどうしてる?ってよく聞かれるんだけど、正直に言うとね、新しいリンクを「足す」ことよりも、今あるリンクを「整理」する方がずーっと大事だと思ってる。特にページ数が多いサイト。もうね、カオスになってるケースがほとんど。😅
Googleのクローラーって、無限にサイト内を巡回してくれるわけじゃないんだよね。 これがいわゆる「クロールバジェット」ってやつで、Googlebotがサイトをクロールするために使えるリソースには限りがあるって話。 だから、ごちゃごちゃしたリンク構造だと、大事なページにたどり着く前にクローラーが疲れちゃって帰っちゃう、みたいなことが起きる。もったいないよね。
だから、今回の話のゴールは「リンクを闇雲に増やす」んじゃなくて、「クローラーをちゃんと大事なページまで案内してあげる」ための設計思想を整理すること。これ、結構意識するだけで変わるから。
今の検索結果じゃ物足りない?ちょっと本音で語らせて
「クロール効率 内部リンク」とかで検索すると、だいたい同じような話が出てくるんだよね。パンくずリストを置こうとか、関連性の高い記事を繋ごうとか。 もちろんそれも基本で超大事。でも、もう一歩踏み込んだ話があんまりないなーって。例えば…
- 「重要なページ」って、そもそもどれ?: みんな「重要なページにリンクを集めよう」って言うけど、じゃあその「重要」ってどうやって決めるの?って話。売上に直結するページ?それとも検索流入が多いページ?この定義が曖昧なままじゃ、戦略なんて立てられないよね。
- 大規模サイトの現実: 数十〜数百ページのブログなら手動でなんとかなるけど、数万ページあるECサイトとか不動産サイトとか、どうすんの?って。フィルタ(ファセット)でURLが無限に生成されちゃうようなサイトで、クロールバジェットをどう管理するか、具体的な話は少ない気がする。
- やった感で終わってない?: 内部リンクをいじった後、実際にクロール効率が改善したかどうかって、どうやって測るの?GSC(Google Search Console)のクロール統計情報レポートの見方まで踏み込んでる記事は、意外と少ない。 みんな「やった方が良い」とは言うけど、「どう良くなったか確認するか」までは教えてくれない感じ。
…みたいな、ちょっと現場寄りの「で、どうすんの?」に応えたいなと。教科書的な話だけじゃ、明日から動けないからね。
じゃあ、どうやるの?具体的なステップはこれ
お待たせしました。ここからが本題。僕がいつもやってる、クロール効率を意識した内部リンクの設計・改善のステップを紹介するね。基本的には「現状把握 → 優先度決め → 設計 → 実行&掃除」の流れ。
ステップ1:現状把握と「健康診断」
まず、自分のサイトが今どんな状態か知らないと始まらない。使うのは「Screaming Frog SEO Spider」みたいなクローリングツールと、もちろん「Google Search Console」。
- GSCでクロールの実態を見る: まずはGSCの「設定」>「クロールの統計情報」を開いてみて。 Googlebotがどれくらいの頻度で来て、どんなファイルを、どんなステータスコードでクロールしてるか丸わかりになる。ここで「200(OK)」以外のエラー(404とか5xxとか)が多発してたら、それはクローラーの体力を無駄遣いさせてる証拠。
- クローリングツールで構造を可視化する: Screaming Frogとかでサイト全体をクロールさせて、リダイレクトチェーン(301が301を呼んでる、みたいな)や、どこからもリンクされてない「孤立ページ(Orphan Pages)」がないか洗い出す。こういうのはクローラーの行く手を阻む障害物だから、見つけ次第なんとかしたい。
ステップ2:優先度(プライオリティ)を決める
ここが一番のキモ。「重要なページ」を定義する作業。僕の場合は、複数の指標を組み合わせてざっくり3段階くらいに分けるかな。
- S(最重要): ビジネスインパクトが超高いページ。コンバージョンに直結する商品ページ、申し込みページ、高単価サービスの紹介ページとか。ここは絶対にクロールさせたい。
- A(重要): 検索流入の主力になってる記事ページやカテゴリページ。直接コンバージョンしなくても、新規ユーザーの入り口になってるページたち。
- B(その他): 上記以外。例えば、更新頻度の低い会社概要ページとか、古いお知らせとか。クロール頻度が低くても、まあ許容できるページ。
この仕分けをするだけでも、どこにリンクを集中させるべきか、逆にどこはリンクを貼らなくてもいいかが見えてくるはず。
ステップ3:サイト構造を設計する
優先度を決めたら、クローラーがSランクやAランクのページにたどり着きやすいように道を整備してあげる。代表的なモデルは「トピッククラスター」だね。 これは、中心となる「ピラーページ(まとめ記事)」を決めて、そこから関連する「クラスターページ(個別記事)」にリンクを張り巡らせるモデル。 これをやると、関連性の高いページ群としてGoogleに認識されやすくなる。
あと、海外のGoogle Search Centralのドキュメントでも言われてるけど、とにかくURLの構造はシンプルに保つのが大事。 階層が深くなりすぎると、クローラーは「この先のページは重要じゃないのかな?」って思っちゃうかもしれないからね。
手動リンクと自動リンク、どっちがいいの?
特に大規模サイトだと、「関連記事」とかをどうやって出すか?っていう問題が出てくる。全部手動でやるのは無理があるし、かといって全部自動にすると変なリンクが貼られちゃったり。 そこで、それぞれのメリット・デメリットを整理してみた。
| 評価軸 | 手動リンク(記事内とかで一つ一つ) | 動的リンク(カテゴリとかタグで自動生成) |
|---|---|---|
| コントロール精度 | ◎:最高。文脈に合わせて「この記事の次は絶対これ読んで!」っていうのを完璧に指定できる。 | △:まあまあ。たまに「ん?」って思う関連性の低いのが混じることも。チューニングが大事。 |
| 拡張性(スケール) | ×:最悪。ページが増えれば増えるほど、管理が破綻していく。1000ページ超えたら考えたくない…。 | ◎:最高。ルールさえ決めれば、何万ページでも勝手にやってくれる。大規模サイトの救世主。 |
| メンテナンスコスト | △:地味に大変。リンク先のURLが変わったり、ページを消したりした時にリンク切れが起きやすい。 | ○:楽ちん。基本は放置でOK。ただ、ロジックを大きく変える時はエンジニアさんとの連携が必須。 |
| おすすめの使い方 | コンバージョンに直結するキラーコンテンツからの導線とか、特に読んでほしい記事への「強い」リンクで使う。 | メディアサイトの「関連記事」セクションとか、ECサイトの「この商品を見た人はこちらも見ています」みたいな網羅性を担保したい場所で使う。 |
要するに、使い分けだね。絶対に意図通りに誘導したい「必殺のリンク」は手動で、それ以外の「回遊してくれたら嬉しいな」くらいのリンクは自動で、みたいに役割分担させるのが現実的かな。
でも、これだけじゃダメな時も
ここまで色々語ってきたけど、注意点もいくつか。
まず、大前提としてコンテンツの質が低いと、どんなにリンク構造を最適化しても意味ない。 Googleも「価値の低いURLが大量にあるとクロールに悪影響が出るかも」って言ってるしね。 クローラーに来てもらっても、中身がスカスカだったら「なんだこのサイト…」って思われて終わり。
それから、正直言って、ページ数が数千に満たない小規模なサイトなら、クロールバジェットをそこまで神経質に気にする必要はないかも。 Googleの公式ブログでも、クロールバジェットが問題になるのは主に大規模サイトだって言及されてる。 小さいサイトなら、変なことしてなければ大体ちゃんとクロールしてくれるから、まずは良いコンテンツを作ることに集中した方がいいと思う。うん。
よくある間違いと修正案
最後に、内部リンクでやりがちな失敗パターンをいくつか。自分も過去にやったことあるやつばっかりだから、自戒を込めて…。
- 「詳しくはこちら」の乱用: アンカーテキストが全部「こちら」とか「詳細」だと、クローラーは何のページに飛ぶのか分かりにくい。 ちゃんと「〇〇の料金プラン」みたいに、リンク先の内容が分かるテキストにしよう。
- リンクの貼りすぎ: ユーザーのためを思って…のつもりでも、1ページに何十個もリンクがあると、逆にどれが大事か分からなくなる。 評価も分散しちゃうし、本当に重要なリンクが埋もれちゃう。選択と集中が大事。
- 古い情報へのリンク放置: 昔書いた記事にリンクしたまま、そのリンク先がもう情報として古くなってる、とか。定期的にリンク先の内容も見直さないと、ユーザー体験を損ねる原因になる。これは地味に忘れがち。
内部リンクの最適化って、派手さはないけど、サイトの土台を強くするすごく大事な作業。ウェブサイトっていう「家」の動線を整理して、Googleっていう「お客さん」をしっかりおもてなしするイメージかな。地道だけど、じわじわ効いてくるから、ぜひ試してみてほしいなと思います。
皆さんのサイト、一番の課題は「リンクが足りない」こと?それとも「リンクが多すぎてカオス」なこと?よかったらコメントで教えてください!👇
