検索キーワードからAI対話型検索へ:最新Google活用が気になるWeb担当者向け解説

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検索の数字は伸びてるのに、Search Console のクリックだけがジワジワ落ちてて、会議で「で、SEOどうすんの?」って詰められるやつ。あるよね。

で、広告側は「売上は平気」って顔してる。こっちは顔色悪い。😮‍💨

GoogleのAI Overview(AIオーバービュー)は、検索結果ページ(SERP)上で質問に直接答える枠を増やし、CTRより「引用される可視性」を価値に変えつつある。

  • クリックが減っても「負け」じゃないケースが増える
  • ユーザーの質問が長く、状況込みになっていく
  • ゼロクリック前提でKPIを組み替えないと迷子
  • llms.txtみたいな“AIに読ませる導線”が現実的になった
  • 測るなら「AI枠の表示・引用・その後の行動」まで見る
検索が「キーワード」から「会話」へ移るときの、だいたいの流れ
検索が「キーワード」から「会話」へ移るときの、だいたいの流れ

結局、AI Overviewで起きてるのは「質問の形」が変わったって話

AI Overviewの普及で、ユーザーは短いキーワードより「状況+目的+制約」を含む長い質問を投げる比率が上がっている。

数字のアンカー:Alphabetの決算発言ベースだと、AI Overviewは2024年Q3時点で100カ国超に展開され、月間10億人以上がアクセス可能な規模まで来てる、って話だった。

検索回数が増えた、満足度が上がった。うん、それは分かる。

でも現場で効いてくるのはそこじゃなくて、「聞き方」が変わった方。これ、地味に厄介。

昔は「クレカ おすすめ」「法人カード 比較」みたいな断片で、あとはページ側が頑張って文脈を補うゲームだった。

今は違う。

「SaaSの経費精算が月末に破綻する、10人規模、会計ソフトはこれ、立替が多い、どう設計する?」みたいな、相談。

相談が来ると、AIはまとめる。で、まとめた上で“根拠っぽい出典”を探しにいく。ここで勝負が始まる。

ついでに:Circle to Search(囲って検索)みたいな入力の変化も地味に効く。テキスト打つ前に、画像から始まる。若い層ほどこの動きが早い、ってAlphabetの2025年2月の決算トーンもそんな感じだった。

10%超が「まず囲って検索から入る」みたいな話、あれ、軽く見ないほうがいい。

ゼロクリック時代の価値は、CTRじゃなくて「SERP内で勝つこと」

AI OverviewがSERP上で答えを出す以上、オーガニックCTRが下がるのは構造で、戦場は「クリック前」から「SERP内の引用」へ移っている。

これがキツいところ:流入が減る=価値が減る、って短絡が起きる。上層がだいたいそう言う。で、説明コストが増える。

でも、ゼロクリックって「誰も来ない」じゃないんだよね。

来るやつは、わりと狙い撃ちで来る。

AI Overviewを“踏み台”にして、ちゃんと読みに行く人は読む。Google側も「より意図的にクリックする」みたいな説明をしてた(Liz Reidのブログのトーン)。

AIに引用される場所が、昔の1位表示よりも「目立つ」ことがある。悔しいけど、そういう画面になってきた。

指標の話:CTRを捨てろじゃない。CTRだけ見てると誤る、が正確。

AI枠に出て、ブランド名で後追い検索されて、指名流入で回収する。そういうループが増える。

なんか、地味。派手じゃない。けど効く。

AI Overviewで「クリックが減る」以外に起きること(中身)
AI Overviewで「クリックが減る」以外に起きること(中身)

llms.txtは“流行り”じゃなくて、ノイズを減らす実務

llms.txtは、サイトの要点と主要リンクをMarkdown風に整理してLLMに読ませやすくする提案で、HTMLのノイズを避けて要旨を渡す狙いがある。

出どころ:2024年9月にJeremy Howardが提案したやつ。開発者ドキュメント界隈がまず反応するの、分かりやすいよね。

正直、最初見たとき「robots.txtの二番煎じ?」って思った。

でも違う。

検索クローラに“入るな”じゃなくて、LLMに“ここ読め”を渡す発想。方向が逆。

やるなら雑にやらない:サイトの説明、主要カテゴリ、代表記事、更新方針、あとFAQ的な短い定義。これを一枚にまとめる。

で、ドキュメント系・プロダクト系は効きやすい。メディアは…設計次第。記事が散らかってると、ただのリンク集になる。

あ、Schema.orgも結局ここで効いてくる。構造化データは古い話じゃなくて、AIが拾う“骨”になる。

FAQPageやHowToは使い所が減ったとか増えたとか議論あるけど、Articleのauthor、datePublished、aboutあたりをちゃんと整えるのは、今でも損しない。

AIに「誤読」される典型ポイント(比較で見た方が早い)
AIに「誤読」される典型ポイント(比較で見た方が早い)

広告モデルは死ぬ?って聞かれるけど、たぶん「形が変わる」だけ

AI Overviewはユーザー体験を上げる一方で、ゼロクリックが増えるほどクリック課金と相性が悪くなり、Googleは広告と回答のバランスを取り続ける必要がある。

コストの話も避けられない:Reutersが2023年に「会話型検索は高い」って報じて、John Hennessyが“通常検索の約10倍コスト”みたいな見立てを語ったやつ、あれがずっと尾を引いてる。

ただ、Googleも手をこまねいてない。

2024年Q3の決算トーンでは、推論コストを18か月で90%超下げた、みたいな話が出てた。ここが事実なら、恐怖の前提が崩れる。

計算資源の話、ほんと胃が痛い。けど、改善するのも早い。

で、広告は?AI Overview内に検索広告やショッピング広告を混ぜる動きはもう出てる(特にモバイル)。Philipp Schindlerが「だいたい従来並み」って言ってたのも、この文脈。

でもやりすぎると信頼が死ぬ。ここ、綱渡り。

あとYMYLはガチで慎重になってる。健康・金融・ニュース系は、AI Overviewの表示制限や保護を強める方針をGoogleが明言してた。

これは朗報でもあり、面倒でもある。うちの業界だと後者が勝ちがち。

AIに引用されるコンテンツは、E-E-A-Tと「抜き出しやすさ」がセット

AI Overviewで引用されやすいページは、E-E-A-Tの根拠が明確で、見出し・箇条書き・定義文・表などで情報抽出しやすい構造を持っている。

ここ、誤解が多い:E-E-A-Tは“雰囲気”じゃない。著者情報、根拠データ、更新日、一次情報の扱い、引用の仕方。全部、実装。

「AVO(AI Visibility Optimization)」みたいな呼び名は好き嫌いあるけど、やってることは単純で、AIに“参照する理由”を渡すこと。

参照される理由がないと、AIは平気で別のところを拾う。冷たい。

業界で出現率が違う件:JasperやZipTie系の調査で、AI Overviewの出やすさが金融は約47%、美容は99%みたいな差が出た、って話が回ってた(時期と条件でブレる前提)。

この差、戦略に直結する。美容はほぼ常時AI枠前提、金融は“出る時の精度要求”が高い、みたいな。

Gemini 2.0をAI Overviewにテスト導入して、2025年後半に広げる、ってAlphabetが言ってたのも、まあ順当。

モデルが強くなるほど、引用の選別もシビアになる。優しい世界じゃない。

実務のチェック項目:

  • 冒頭に定義文(50〜100字くらいで結論)
  • 質問パターン別のQ&A(会話っぽいやつ)
  • 数値は出典とセット(社内データなら条件を書く)
  • 見出しが意図で切れてる(混ぜない)
  • 構造化データと著者情報が整ってる

KPIを組み替えるなら、これ以上「クリックだけ」見るのやめよう

AI Overview時代の検索評価は、AI枠内の表示回数、引用リンクのクリック、引用流入の行動品質、ブランド指名検索の増減をセットで追う必要がある。

計測の現実:Google Search ConsoleがどこまでAI Overviewの指標を出すか、まだ揺れてるけど、待ってても何も起きない。

だから、手元で作る。

GA4で参照元の分類を丁寧にやる。UTMで無理やり追う場面も出る。ログも見る。面倒だけど、ここサボると“気のせい”で意思決定する羽目になる。

それが一番怖い。

進階指標(ここが本丸):AI枠から来た人の「滞在時間」や「回遊」だけじゃなく、タスク完了率を見る。資料DL、無料トライアル開始、問い合わせ送信、見積もり到達。

あと、指名検索の持ち上がり。これ、地味に効く。ほんとに。

AI Overview移行で起きがちなリスク(risk matrix)
リスク 起こりやすさ 影響 早期サイン 先手
オーガニックCTR低下で評価がブレる 順位維持なのにクリックだけ落ちる AI枠の表示・引用・指名検索を同時に見る
AIに誤引用・文脈ズレで拾われる 意図しないクエリで流入、離脱が速い 冒頭定義、注意書き、用語の範囲を明記
YMYLで露出が急に制限される 特定カテゴリだけAI枠が出ない 一次情報・監修体制・更新頻度を強化
広告挿入でSERPのクリック動線が変わる AI枠からの流入が商品寄りに偏る 商用ページの比較表・FAQを整備
計測できず社内合意が崩れる 「結局どれが効いたの?」が増える ダッシュボード化、定例で同じ指標を共有

日本の通路、ここでコケる:内行人の避雷メモ(値段感も)

日本市場でAI Overview対策を外注・購入するなら、まず「どこで何を買うか」で事故が決まる。

まず前提:これは医療でも金融助言でもない。あくまで“実務の避雷”。契約前に法務とセキュリティ確認はしてね。

代理店パッケージ(月30万〜150万円):「AI Overview対策コミコミ」みたいな箱は増えると思うけど、箱の中身が“従来SEOの焼き直し”だと普通に死ぬ。

避けたいのは、成果指標が順位とクリックだけの提案。AI枠の引用・表示の話が出てこないなら、たぶん何も見えてない。

あと、llms.txtを“置けば勝ち”みたいに言うところ。置くのは入口。中身が薄いと意味ない。

制作会社(スポット50万〜300万円):構造化データ、情報設計、著者ページ、更新フローまで一気に直すならここ。悪くない。

ただし、要件定義で「AIに抜かれる前提のページ構造」にしておかないと、見た目だけ整って終わる。よくある。

ツール系(数千円〜数万円/月):AI SERP監視、引用追跡、コンテンツギャップ抽出。便利だけど、ツールだけで勝てない。

「何を直すか」を決めるのは人間側の仕事。そこを放棄すると、通知が増えるだけ。つらい。

内行人の買い方:

  • RFPに「AI Overviewで引用される前提の成果定義」を入れる
  • 納品物に「冒頭定義文」「Q&A」「表」「Schema」「著者情報」を必須化
  • GA4とSearch Consoleの見方まで運用設計に含める
  • セキュリティと法務レビューの工数を最初から見積もる
最後に:いま追うべき指標セット(見た目で覚える用)
最後に:いま追うべき指標セット(見た目で覚える用)
クリックが減っても、価値が減ったとは限らない。価値の置き場が、SERPの上に引っ越しただけ。

で、どうする?小さく試して、計測して、言い訳できない形にするしかない。

派手な一手はない。たぶん。

小さな挑戦:今週中に、自社の主要ページを1本だけ選んで「冒頭の定義文(80字以内)+Q&Aを3つ+表を1つ」入れて、AI Overviewで拾われ方が変わるか見てみて。

変わらなかったら、どこが詰まってるかが分かる。変わったら、次の1本をやる。淡々と。

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Comments

  1. Guest 2026-01-22 Reply
    正直、Googleの対話型検索、ここ最近の進化っぷりヤバくない?Web担当で普段からSEOとかやってるんだけど、もう昔みたいにキーワード押しだけじゃ本当に頭打ちだった。AIと会話形式になったらさ、ユーザーがグイグイ深い質問してくれるし、それに合わせてこっちもピンポイントでコンテンツ見せたりできる。めちゃ便利すぎ。会社の会議でも「これどう使う?」ってちょっとした騒ぎみたいな雰囲気だし、とりあえず小さめな範囲で試験運用してみたら……なんか思ってたより